町屋は文化表現の
最たるもの

一級建築士事務所

株式会社くまのすみか

取締役会長/プロジェクトデザイナー

熊谷 勝

伝統的な生活の場

町家に興味を持ったのはまだ若い頃です。京都市の姉妹都市であるボストン市の子供博物館で観た茶室は、現実的なものではなかった。日本から茶室をプレゼントしようと、ある町家を壊すという方の協力を得て、持って行って建てたのです。さらに町家というのは道路を挟んだ向かい同志のつくりです。“向こう三軒両隣”を作りました。町家の魅力を感じたのはその頃です。

「町家を改装して宿泊施設を作りたい」という齋藤さんとの出逢いは嬉しかったですね。ブランドや使い勝手の統一感を重視しながら、さまざまな制約を解決していくものづくりは楽しみがあります。プライベートレジデンス二条城 美(よし)は難しかったですがね(笑)

建物に日本の素晴らしさをちりばめています。例えばプライベートレジデンス二条城 和(なごみ)の障子は網干(あぼし)という模様。網を干した形です。また畳の部屋は寝床にも食事にも宗教の場所にもなりますが、欧米はベッドルーム、リビングルームなど用途で分かれます。これは文化の違いです。こうして日本で生まれ、象徴するような言葉を生かしています。建築は日本らしさを感じていただける文化表現の最たるものなのです。

MISSION & VISION

安心、安全、健康が一番の住まいを

建築の原点である「住まい」には大切なこだわりがあります。設計させていただいたプライベートレジデンスも、いわゆる宿ではなく、京都の馴染みの町家にちょっと住ませてもらったと感じられるよう心がけました。住まいというものは安心して過ごされることが一番です。安全、健康でなければいけない。なるべく糊を使わず、木は少々節がでていても、自然素材である無垢材を使っています。それほど高価なものでなくてもよいのです。例えば細かいところですが、巾木にもプラスチックでなく木を使っています。奇をてらって新しいことを取り入れようとすればいくらでもできますが、なるべく日本の伝統的空間を、京都に住んでいる方が泊まっても違和感のないようにと、そんなことを考えてやっています。

齋藤さんは信頼の厚い方だと思います。徳がおありで、集まってくる良い人を受け止められる器のある人。手がければ認めてくれますし、心から褒めてもらえるとやはり嬉しいものです。頑張らなあかんなと思えますね。これからも良い関係を続けていきたいです。

プライベートレジデンス 二条城 「和」

株式会社くまのすみか

取締役会長/プロジェクトデザイナー:熊谷 勝
所在地:〒606-0001 京都市左京区岩倉大鷺町1-1
設立:2016年
1.建築及び造園の設計及び管理、並びに施工
2.建築材料に係る企画及びコンサルティング業務
3.美術工芸品・木工芸品等の製造販売
4.上記各号に附帯する一切の業務

http://r.goope.jp/kumanosumica

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